A general guide to ship manager’s undertakings - Japanese translation

ITICは、船舶管理会社から会社が署名するよう要求された「船舶管理者保証」や「保証書」(LOU)の文言につき、コメントをしばしば求められます。現在の金融市場では、かような状況はより現実の問題となっています。

船舶管理者の保証は、通常銀行やその他の融資者や金融機関(本記事では以下単に「銀行」といいます)から提示される書類ですが、通常船舶管理者から銀行宛の保証書の形式で記され、本船の管理者として引き続き行う(または選任される)代わりにその対価として、船舶管理者は以下の義務を履行すると記載されています:

a) 管理者が本船に関し第三者に対して有しうる全ての請求権は、銀行の請求権
の次順位となること。

b)管理者が本船の保険者に対して有しうる全ての請求権もまた、銀行の請求権に劣後すること。

c)管理者は本船または船主に対して有する債権につき、請求し、担保を取得する権利を控えること。

d)船舶管理契約は、銀行が船主に貸し付ける貸付期間中には修正されないこと。

明らかに管理会社はかような書類に署名を求められる場合は注意を要します。

もともとの船舶管理契約(通常BIMCO Shipman 98または2009 Formに基づく)は船主との契約で、船主が管理者の当事者本人であることを常に忘れてはなりません。よって船舶管理者は船主の十分な許可がなければ、いかなる保証にも合意してはなりません、というのは保証状の条項の中には、船主の利益に反するものがあるからです。可能ならば保証書に船主のCounter Signを取得することが常に賢明です。これが行われないならば、管理者は船主から保証書署名への許可を取得すべきです。

管理者が複数当事者を含む保証書に署名することは、混乱を呼び管理者に関係のない多くの条項を含むこととなりますので、ITICは推奨しません。保証書は管理者と銀行間の合意でそのようにあり続けるべきです。しかしこのことは、船主が管理者に保証書に合意することの許可を与えたことを示す書類に、船主に署名させることを妨げるものではありません。

保証書が船舶管理契約を大幅に変更する場合は、船舶管理者は専門の賠償責任保険者に相談する必要があるかもしれません、というのは保険カバーの殆どは、「保険者が別異に合意する場合を除き、本船管理はBIMCO Shipman 98または2009 Formの条項よりも管理者に負担が重くならないことを条件とする」という条件に基づいているからです。更に船舶管理会社は、管理者が保証書に署名することによりその専門的賠償責任保険がどのように影響を受けるかにつき、懸念を持つかもしれません。一般的な答えは影響はないでしょうというものです、というのは保険カバーは付保されたサービスの履行に管理者に過失があり、それが第三者に損害を与える場合になされるからです。保証書に署名するについて最も重要なことは、船舶管理者はその有する債権を回収する権利を放棄することになるというものです。

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